2026.07.28-08.02|成安造形大学 イラストレーション領域 4年 待井ゼミ展「てのさき、ゆくさき」
ギャラリーの壁面を目一杯に使い、4つの個性が穏やかな対話を繰り広げている。
成安造形大学・待井ゼミの4名によるグループ展「てのさき、ゆくさき」は、そのタイトルが示す通り、学生作家たちの手先から紡ぎ出された形象と、その先にある絵画の未来を模索する試みとなっている。
会場を見渡すと、手法も色彩も異なる作品群が目を楽しませてくれる。
不思議な情調を醸し出す少女たちの佇まいを、淡く瑞々しい色彩で切り取る者。
息づかいまで聞こえそうな動物の毛並みや瞳を、精緻な筆致で克明に写し取る者。
家紋を思わせるシンボリックな造形を鮮やかな色彩で捉え、独自の記憶を象徴化する者。
アナログ画材の滲みや掠れを繊細に重ねながら、言葉に宿る面影を絵本として描き出す者。
モチーフも技法も異なる彼らに共通するのは、筆を握る手の先に自らの内的世界を託し、丹念に形を与える真摯な姿勢である。
手先から生み出された線や色彩は、記憶や想いをすくい上げ、鑑賞者自身の内面と静かに共鳴しはじめる。
デジタルツールが台頭し、手作業による表現の意味が改めて問われはじめている今だからこそ、原画独自の質感や筆跡に触れ、その「ゆくさき」を多くの方に見届けていただきたいと思う。










作品展について
2026年7月28日(火)〜8月2日(日)10:30-17:00
入場無料
筆を持つ手から生み出されるもの、私たちはどう向き合い、その先をどう生きてゆくのか。
成安造形大学イラストレーション領域4年・待井ゼミは自身の世界観を表現するために、画材・支持体・絵肌・構図・色彩などの絵作りについて試行錯誤し、原画そのものの魅力を追求するゼミです。
イラスト作品制作の主なツールがデジタルとなった今、当ゼミは例年アナログで制作するメンバーが多く、今年のゼミ展はついに全員がアナログ画材での制作という、ある意味珍しいゼミとなりました。
それぞれが自分の中に「今、表現したいもの」を探し、画材や技法・サイズ・展示方法などを考えて試作を繰り返し、ひとつの形を導き出しました。
原画ならではの質感・筆跡・それぞれの手の先から紡がれた作品をぜひご覧ください。
作家プロフィール
雨宮愛奈
日常風景に非日常的な要素を加え、見ていて飽きない作品を目指して制作しています。
奥村姫織
主に犬や猫などの動物を描き、目や毛の質感が伝わるよう写実的な表現を心がけ制作しています。
野村環太
家紋をモチーフに、記憶や想いを作品へ落とし込み、一つひとつの形に意味を持たせながら制作しています。
M0²
アナログ画材の滲み 掠れ 重なりを追求。言霊に宿る記憶の面影を形にしています。
ウェブサイト
https://potofu.me/m02-art