INOUEKE Exhibition「ワンちゃんネコちゃんカレンダーモデル展 2026」

壁一面に広がる色の花園。
その中で、動植物たちはまるで本物の生命を宿したかのように息づいている。
井上家（INOUEKE）の作品は、動物と植物が一体となって描かれる生命讃歌の表現である。
ライオンのたてがみには花弁が咲き、猫や犬たちは色彩の風に包まれて微笑む。
その筆致は厚く、絵具の凹凸が光を受けて生き物の鼓動を伝えている。
その粒立ちの一つひとつに、まるで作者の呼吸が宿っているかのようである。
夫婦ユニットである作家は、互いの色を重ねるように筆を交わし、一枚の画面を共に紡いでいる。
その協働の過程が、画面に独特の調和とリズムを生み出しているのだろう。
「生命の源を表現する」という想いのもとで描かれる動植物たちは、単なる被写体を超え、人と自然をつなぐ象徴として現れている。
ペットとともに鑑賞できる本展は、作家の愛情が観る者へと循環する温かな場である。
鮮やかな色彩の中で、命を輝かせるものと命を守るものとが静かに響き合う——そんな幸福な時間が流れている。

作品展について

2025年10月21日（火）〜10月26日（日）10:30-17:00
入場無料
ペット同伴可能

作家プロフィール

井上家 / Inoueke

植物を纏った動物たちをモチーフに夫婦でひとつの作品を描くアートユニット。ユニットを結成してから動物と植物を共存を描きながら「次世代へ美しい自然を繋いでいくこと」をテーマにしています。表現スタイルは個々が決まったところを描くというよりもお互いに色彩を重ねて完成させていくスタイルであり、またその偶然性も兼ねています。関西を中心に国内外、百貨店、画廊、カフェ等個展、グループ展に参加しています。